「みんなのエンデバ便り」②【小学6年生父母】

 小学校に入学したころ、実は息子は「サッカーをやりたい」と言っていました。ただ、父が昔野球をしていて、“野球は確実に出番が回ってくる。だから緊張する場面も経験できて精神的に強くなれる”という思いがあったため、サッカーよりも野球をしてほしいと息子に話し、一度体験に行ってみることにしました。チームは、祖父が長年エンデバに携わっていたことや、通っている小学校が母体のチームであることから、エンデバを選びました。そして体験に行ってみると本人も「楽しかった!」と。そのため、入団を決めました。 

 入団してから低学年の頃は、練習のある土日の朝、起こすことも大変、着替えさせることも大変…。「どうして僕だけ休日がないの?」と訴えることもあるほど、正直なところ、息子は野球に対してあまり意欲的ではありませんでした。また、チーム内で友達といろいろあり、小3の春には、ついに「エンデバを辞めたい…」と言いました。でも、「今ここで辞めてしまったら負けになる、野球で見返してやれ!」と励まし、なんとか続けていたところ…。なんと、小4のときの練習試合で一発ホームラン!! このホームランを打ったことで、息子の中で何かが変わり、精神的に一気に強くなって、自信を持ってプレーするようになりました。

 親としては、このホームランの他に、初めてのキャッチャーを任された試合で、外野からの返球をばっちりブロックしたプレーや、一つ上の学年の試合で気迫のこもったヘッドスライディングを決めたプレーなど、今でも強く印象に残っていることがいくつもあります。このような思い出が増えていくことは、親としてもやっぱり楽しいし、うれしいことです。

 息子の学年は、いろいろあって多くの子が辞めてしまい、悲しい気持ちも味わいました。また、ちょうど半年前には、大きなケガをしてしまい、一緒に戦ってきた大好きな6年生の先輩の最後の試合に出られなくなったことで、本人はものすごく落ち込んでしまいました。ケガが治って復帰した後も、バッティングも守備も何をしても以前のようにうまくいかず、モチベーションが下がってしまって、この頃は、見ている親もしんどかったです。

 でも、今では、人数が少ないなら少ないなりの楽しさが見つけられているし、試合でバシッと打てた1本をきっかけに確実に調子を取り戻し、ケガを乗り越えることができています。

 このように、家で自分から積極的に練習するタイプではない息子でも(笑)、続けることで多くの困難を乗り越え、着実に成長してきています。また、同じように練習や試合に励んでいるエンデバの他の子どもたちも成長していて、そういう子どもたちを見ることができるのもとても楽しいです。 

 今、エンデバに在団しているみなさん、そしてこれから入団されるかもしれないみなさん。とにかく、楽しんでいる子どもたち、日々成長している子どもたちを見ていきましょう。長く続けると、確かにいろいろある。しんどいこともある。でも、子どもたちは楽しんでいる。成長している。だから、親は辛抱したり、うまく流したりしながら、子どもたちが続けていけるように考えてやってほしい。続けた先には、必ず、子も親も大きな楽しさや達成感を味わえるときが待っています。