阪神タイガース前監督・矢野燿大さんの共育事業「オレたちの野球プロジェクト」
8月25日(日)、阪神タイガース前監督・矢野燿大さんの共育事業「オレたちの野球プロジェクト」で、矢野さんがエンデバースの練習に訪問してくださる機会に恵まれました。

本プロジェクトは、「野球が大好きで、野球を思いっきり愉しみ、心がカッコイイ 野球笑年(しょうねん)・野球笑女(しょうじょ)を育てる」ことを使命として、野球だけに限らず、子どもたちの持つ可能性を考え、信じ、子どもたち一人ひとりの成長に繋げたいという、矢野さんの熱い思いからはじまった取り組みで、訪問するのは今回で4チーム目とのこと。


この素晴らしい機会、エンデバースの小学1年生から6年生まで、全学年がグラウンドに集まりました。
まずは会場作りから、子どもたちは関係者と一緒に取り組むことに。


設営はスタッフの方が先々進めるのではなく、
「これはなんのためにやってる?」
「じゃあ、どうしたらええかな?」
「やり方が分かった子は、どんどん指示を出していこう」
と、子どもたちに声をかけて下さる様子には、子どもを単なる受講者にせず、一緒に作りあげよう、みんなでやろうという雰囲気が。
「野球教室」ではなく、「野球共育」を掲げるプロジェクトの想いが伝わってきました。
そしていよいよ、緊張気味の子どもたちの前に現れた矢野さんが、“今日のみんなへのお願い”としてお話しされたのは、「超!積極的にやってほしい」ということでした。


俺もいっぱい三振したし、いっぱいミスしてきた。でも、そこから上手くなれるから。
挑戦しないこと、手を挙げないことが、一番みんなにとってもったいない。
みんなの可能性は無茶苦茶あるから、今日は超!積極的に、笑顔で楽しんでほしい。苦しい練習も、「あ〜しんど」って思ってやったら苦しいだけ。
でも、「走るぞ~!」「わぁ~!」って笑顔でやれば、それは壁を破れたり、みんなの可能性がどんどん伸びるようになるから。
子どもたちの緊張をほぐすように、分かりやすく語りかけてくださる矢野さん。
試合で三振した。次、チャンスで自分に打席が回ってきた。
そんな時、また打てなかったらどうしよう…三振したらどうしよう…って思ってない?
そういう時に、いい言葉を教えるぞ。
「ピンチは?」って俺が言うから、「チャーンス!」って言ってくれ。
矢野さん「ピンチは〜?」
子どもたち「チャーンス!!」


いいねぇ!すばらしい!
さぁ、さっき三振したけど、チャンスでまた回ってきた。
そこで「チャーンス!」って言ったらどうなると思う?
ドキドキしながらも、挙手して答える子どもたち。
「打てるチャンス!」
「活躍できるチャンス!」
「ヒーローになれるチャンス!」
「流れを変えるチャンス!」
最高!そうよな!
みんな試合で、打てなかったらどうしよう…、俺が打てなくて負けたらどうしよう…って、ピンチを大ピンチにしてしまってない?
俺も、無茶苦茶やってしまったことがある。でも、そんなときは大きい声で、「チャーンス!」って言ってほしい。
エラーした後も、今こそ俺が勇気を持って、一歩前へ出るチャンス。次こそ獲ってやるチャンス。俺の守備で勝たしてやるチャンス。
いろんなチャンスは、絶対見つかる。
流れは自分らで変えられる。
チャンスは、もっと大チャンスになる。
だからこれから、エンデバースのみんなは、ピンチになればなるほど、みんなでこれを言うぞ!
矢野さん「ピンチは〜?」
子どもたち「チャーーーンス!!!!」
子どもたちの緊張もほぐれだしたところで、ウォーミングアップの後、まずはグラブトスの練習から始まりました。


「うまいうまい!」「最高やなぁ!」
と、一人ひとりにたくさん声をかけてくださる矢野さん。


しばしペアで練習した後は、みんなの前で順番にやってみることに。
「次やりたい人!」の問いかけに、どんどん手が挙がります。
いつの間にか、矢野さんからのお願いどおり、超積極的に、そして笑顔で楽しむ姿がありました。






グラブトスの後は、矢野さんのノックで内野の守備練習。
そこで与えられた課題は、
「バットにボールが当たるタイミングに合わせて、ジャンプして、ショートバウンドで捕ることを意識しよう!」
実は今回のプロジェクト応募では、現チームの課題として、こんなことをお伝えしていました。
【低学年】
まだまだボールが当たるのが怖い、だから避けてしまう…。フライを斜め後ろに下がって取ることが難しい…でも克服したい。
【高学年】
身体は大きくないけれど、強い打球を打ちたい。速い打球をしっかりキャッチして相手が取りやすい送球がしたい。
チームの課題を克服すべく、捕球からのバックホームも本気なら、走者も本気で突っ込む。
グラブトスで受けたアドバイスもしっかり意識しながら、守備と走塁の真剣勝負になりました。






守備練習が終わると、最後はバッティング練習。
トスバッティングでていねいに指導いただき、練習は全て終了。
最後に、矢野さんから子どもたちに、熱いメッセージをいただきました。
これからもみんな、挑戦するんやぞ。
まず、声を出すことは、めちゃくちゃ大事。自分も元気になるし、誰かを元気にできる。大事なのは、今日よりも明日。
明日ちょっとでも、昨日の自分を超えられたら、みんなは成長してる。
誰かと比べるんじゃなくて、比べるのは、昨日の自分。
挑戦したら、野球も上手くなるし、キラキラした人生を歩める人になる。
そのキラキラが、周りの人にもこぼれていくような人生を送ってほしい。ここからプロ野球選手が出るのもすごいこと。
でも、野球を離れても、みんないろんな仕事をしたり、いろんな友達や仲間と過ごしていく。
そこでみんながキラキラしていくことが、めちゃくちゃ大事。






「野球の愉しさを伝えたい」「子どもたちを笑顔にしたい」という、矢野さんの熱い思いではじまったというプロジェクト。
この日矢野さんから教えていただいたのは、野球だけでなく、生きていく上で大切なこと。
直接指導を受けた子どもたちはもちろん、周りにいた全ての大人にまで響く言葉をたくさんいただきました。






矢野燿大さんをはじめ、本プロジェクト関係者のみなさま、このたびは素晴らしい機会を本当にありがとうございました!!

〜参考〜
「オレたちの野球プロジェクト Presented by 神明ホールディングス」
HP:https://oretachinoyakyu.com